第54回 懸賞論文 受賞者 鈴木 崇太氏

第54回懸賞論文 論文銅賞

課題:Beyond Advertising

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鈴木 崇太

電通デジタル

マーケティングコミュニケーション領域
ソーシャルエンゲージメントデザイン部門 第2プランニング部

『組織を変革する広告』

*作品のサマリーは、下記よりお読みいただけます。
作品要約

プロフィール

2022年、電通デジタル入社。ソーシャルエンゲージメントデザイン部門に在籍。あらゆるステークホルダーが存在する社会の写し鏡でもあり、企業の運用においてもさまざまな関係者が介在するプロセスを持つソーシャルメディアを軸に、戦略策定から実装までを手がける。施策の裏側からアウトプットまで、関係する全ての人々にハピネスを体現する在り方を常に探索している。

受賞コメント

この度は栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。変化の著しい現代において、企業というコミュニティの境界、広告をはじめとする企業の機能を括る境界、あらゆる境界を溶かしながら、越境的に世界の理解を編み直す必要性を感じる事が多くなりました。本論文はそんな課題意識をもとに思考した足跡となります。皆さまがありたき未来を語る、その一助となれば幸いです。

審査員からのコメント

内容が素晴らしいことは、もとより、本作は、「Beyond Advertising」というテーマに対し、広告業や広告会社のBeyondを語るのではなく、企業の広告活動が、企業の組織づくり活動と両輪となっていくという、より大きな視点に立った中で、広告の根源的な価値を再定義する作品であることが印象的でした。先行き不透明な時代だからこそ、より大きなサイズの思考が重要であることを学ばせていただきました。

ジェイアール東日本企画 鈴木良平

本論文は、広告の役割を「顧客軸」から脱却させ、組織づくりやサステナビリティと結びつけながら「カメレオン化する生活者」という概念を提唱しています。これは「分人」のような人間観や、消費者が投資者にもなるクラウドファウンディングにも通ずる可能性を秘めています。今後は実装可能性や具体的な事例の検証を加えることで、より意義深いものになりそうです。

博報堂 伊藤耕太

広告について生活者を「顧客軸」のみで捉えるのでなく、あらゆる面を持つステークホルダーとして捉えた上で包括的に再構築する必要があると述べ、「Engagement Sphere」という新たな概念を提案されており、非常に興味深く読ませていただきました。また、広告の役割についても考察しつつ、広告は組織づくりと強く結びつくことで、経営活動の中核に一層近づいていくと論を終えており、自分として興味深く、また考えさせられた論文でした。

I&S BBDO 高澤正行

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