第54回 懸賞論文 受賞者 小糸 和夫氏

2024-2025
JAAA AWARDS
第11回 若手大賞 クリエイター・オブ・ザ・イヤー2024 第54回懸賞論文

第54回懸賞論文 論文銀賞

課題:Beyond Advertising

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小糸 和夫

電通

コーポレートオフィス ビジネス・コンサルタント

『「正しい」から「面白い」へ、殻を破る新成長戦略
―広告人よ、社会のアントレプレナーたれ―』

*作品のサマリーは、下記よりお読みいただけます。
作品要約

プロフィール

1961年生。電通入社後は自動車、飲料、パソコン、携帯電話など時代を牽引する広告キャンペーンを数多くプロデュース。さらに比較広告、メディアプランナー、レスポンス広告の業界先駆者として事業開拓する一方、電通スピンオフ通販広告会社やクリエイティブブティックなどの新会社を次々設立し成功を収める。続いて中国赴任し北京電通執行総監•営業局長として内陸需要取り込みをプロデュース。帰国後は電通エグゼクティブ・ディレクター。電通デジタル・ホールディングス執行役員。上智大学非常勤講師。北京大学招聘講師。主要論文は『これからのマス媒体広告』(文部大臣賞)、『選挙広告マネジメント』(早大商学研究会)、『中国市場での需要創造』(農林水産省)、『勝つためのダイレクトビジネス』(月刊AD)他多数。編著に『その手があったか、ニッポンのたたき台』丸善出版など。

受賞コメント

3年連続で広告界の栄誉ある賞をいただき誠に光栄です。1作目は広告の役割進化を、2作目は広告の技術進化を、そして3作目は広告人の機能進化を論述して参りました。特に今回のテーマは、広告人が広告を通して培った思考法を、広告以外にどう活用するかが焦点です。本稿を読んだ広告人が広告の枠を飛び越え、自信をもって新たなビジネスを生み出すきっかけになればこれに勝る喜びはありません。そして広告人が、自由で活力に満ちた責任ある社会を牽引し、世界中に多くの笑顔を生み出し続けていくことを願ってやみません。

審査員からのコメント

読み応えのある論文。「正しい」を捨てるのではなく、「面白い」も双方を併せ持つことでの実現を目指す構成、そして、いくつも事例を入れていることにより、主張への裏付けと説得性を高める展開は、見事である。一見、アイデア至上主義と感じるかもしれないが、今の日本にはこれくらいの大胆さがあって良い気がする。だって、今の日本、海外勢から完全におかれてしまっているのだから。

日本経済広告社 斎院広康

見立てる力、仕立てる力、読み解く力、3段階に分けてビジネス化やマネタイズ化していく流れを説明し、その中で広告人だからこそ活躍できるフィールドが拡がっていると主張されている。奇をてらっているようで、実はきっちりと筋立てた構成で展開されており、非常に読みやすく、実現性に富んだその主張は非常に明確であった。

オリコム 水科宗作

Beyond Advertisingというテーマに対して「広告人による新たな成長戦略」を提案している本論は、一貫して前向きな実践論でわれわれに希望と活力を与えてくれた点がとても良かったです。「面白い」の定義をあえて狭めずに「正しい」とループさせ、その回転力でイノベーションを起こそうという呼びかけにエネルギーを感じました。BMCを「面白い」でリフレームした試みも、実践的で目指す方向を定める効果があったと思います。

朝日広告社 川津絹代

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