第54回 懸賞論文 受賞者 福永 琢磨氏

第54回懸賞論文 論文金賞

課題:Beyond Advertising

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福永 琢磨

電通

BXクリエイティブ・センター
エクスペリエンス・デザイン部
ライター コピーライター
電通Team SDGs SDGsコンサルタント

『自分で考える楽しさを、民主化する。
〜広告人は思考の社会インフラへ〜

プロフィール

1994年、(株)電通入社。以来、一貫してクリエイティブ局に在局。企業の社会的存在意義が重要視される中、クリエイティブの力をよりソーシャルに活かすべく、2020年より現局に移籍。思考の深掘りを可能にする独自開発のルーツ・シンキングメソッドを用いたワークショップで、本質的な意義の発見=コアコンセプト・ファインディングを軸に、企業のパーパスやMVV策定、企業カルチャーの醸成・浸透策などを提供。教育分野でも経験豊富。

受賞コメント

栄誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。JAAA懸賞論文のここ3年のテーマは、現代社会と広告(人)の関係性について、段階を追って思考を深めるように変遷したと感じ、そのテーマに沿って論文を書くことを通じて、私自身も思考を深めることができ、とても有意義でした。この論文は広告人の広告領域を超えた本質的な存在意義について思考したもので、その内容が皆様の目に止まったことを心から嬉しく思います。この度は本当にありがとうございました。

審査員からのコメント

今回の課題「Beyond Adverting」は様々な角度から論じることができると思うが、筆者は社会に対する広告人の使命を論じることでそれに応えている。すなわち不安視される分断社会の到来に、広告人がこれまで培ってきた人と人との「相互理解」するスキルを社会に提供することで持続可能な社会の実現を図っていこう、そうした役割が広告人にはあるのだという主張である。こうした主張に改めて広告人として勇気づけられるし、同時に身の引き締まる思いがするのである。

ADKマーケティング・ソリューションズ 宇賀神貴宏
(第54回審査委員長)

審査は執筆者の氏名、所属等は厳格に伏された上で行われるのであるが、結果的に福永氏の論考が3年連続で入賞(第52回金賞、第53回銅賞、第54回金賞)となった。言うまでもなく社会はより複雑化し、広告会社の打ち手も無限の広がりを見せ、ややもすると目先の変化への対応に追われつつあるこのような混沌とした状況の中で、福永氏のこの3年間の論考の流れは、未来を見据えた高い視座からの道すじを我々に示してくれている。

フロンテッジ 中西知行

「モチベーションがムクムクと湧いてくるではないか。」という一文で終わるこの論文は筆者の3年連続の受賞、そして一般部門とのダブル受賞という快挙にもなったのだが、今回一番私をワクワクさせてくれた論文でもあった。広告はブルシット・ジョブ、広告は邪魔者とも言われている現代において、今一度広告人であることに誇りを持って取り組もうと思わせてくれた。是非とも読んでいただき広告人であることに酔いしれて欲しい。

クオラス 中原敬介

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