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株式会社 ジェイアール東日本企画
コミュニケーション・プランニング局 プランニング第四部

渡邉 裕哉

「自分のパーパスを考えてみたら、気が楽になった件」

 

年末年始。広告人の今年の総括と来年の抱負がSNSで飛び交う時期だ。入社3年目の私はそのような投稿を反射的に見ては勝手に悩んでいた。「あの広告に関わってすごいな。」「ヤングカンヌ受賞すごいな。」というリスペクトの後に、「自分はあの人のようになれるのか?」と比較して落ち込む。その後は決まって「自分には自分のやるべきことがある。」と開き直ってメンタルを保つ。この繰り返しの中で、「自分のやるべきこと」や存在理由、すなわち“パーパス”が言語化できていないことに気がついた。1/6が〆切であったこの原稿の場を借りて、自分のパーパスについて考えたい。

 

今回、2冊の書籍を参考にさせていただいた。(※1※2)重要なポイントが多数ある中で、自分のパーパスを考えるにあたり下記の3点に着目した。
① パーパスは作成するものではなく、「発見」するもの。自社の歴史や現状・価値観(想い)などから見出すものである。
② パーパスの表現は「自社らしい手段×対象×対象の状態」という形で考える。
例) ソニー「クリエイティビティとテクノロジーの力で(自社らしい手段)×世界を(対象)×感動で満たす(対象の状態)」
③ 社員全員が覚えられ、実際に実践しているという点が重要である。

 

まず、①について自分の過去・現在・価値観を見つめてみた。私は学生時代を通してアイデアコンテストに熱中していた。コンテストに取り組む中で、アイデアを考えることの面白さとそれに共感いただけることの喜びを知った。企画を考える仕事をしたい一心で就活をした結果、今はストプラ(見習い)として働いている。入社してからは、マーケティングリサーチやコミュニケーション戦略立案を中心としながら、あらゆる領域・業種の案件に携わった。正直、得意分野・武器と呼べるものはまだないが、上長からはどんな案件も好奇心を持って楽しみながら取り組んでいる、と見えているとのことだ。自分では気づかなかったが、この姿勢は大切にしていきたい。

 

②について、プランナーの役割のひとつである「ターゲットインサイトを想像し、プロポジションを考えること」を重視したい。
また、私から距離の近いチームメンバーからクライアント、その先にいる生活者も含めた多くの人々に喜んでもらうことが理想の状態だと考えた。「なるほど、その手があったか、やってみたい!」という感情を目の前のチームから生活者まで届けられたら最高だ。

 

最後に③について、②をシンプルにし、私が実践すべきことを意識して表現を考えた。
その結果「人を想い考え抜くことで、社会に納得感と好奇心を贈る。」を現時点のパーパスとしたい。いざ言語化してみると、冒頭のように悩んでいる暇などないような気がしてくる。

 

パーパスを策定した後の実装が肝だと思う。続けて、ミッション・ビジョン・バリューも言語化することで、2023年を飛躍の年にしたい。

 

<参考文献>
※1: 『パーパス・ドリブンな組織のつくり方 発見・共鳴・実装で会社を変える』
(永井恒男・後藤照典著 日本能率協会マネジメントセンター 2021年)
※2:『理念と利益: 顧客への約束が最も大きな利益を生み出す理由』
(笠松良彦著 デザインエッグ 2021年)

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