昨今のAI関連技術の飛躍的な発展は、私ども広告業界にとって非常に大きな影響をもたらしています。生成AIに代表される新しいテクノロジーの普及によって、クリエイティブやプランニングの効率化・標準化の加速をはじめ、マーケティング全般のビジネスプロセスの変革・再構築など事業者の変化と個人における生産性の向上,創造力の拡張など、広告業界全体において活用機会や期待・可能性が拡大しています。
他方、生成AIにより広告やコンテンツ制作が容易となり、様々な事業者・個人がコンテンツを発信する社会になることで、広告業界あるいは広告そのものが拡張し、裾野が広がることも考えられます。
広告業界にとって、イノベーション創出や業界が抱える社会・組織課題の解決に大きな期待が持てる一方で、広告・マーケティングは広告主・媒体社・クリエイターなどステークホルダーが多岐に渡り、かつ広告という制作物が存在することから知的財産権の侵害や偽情報、誤情報の生成・発信など、AIが内包するリスクの大きさも認識しています。
広告業界は、ステークホルダーが抱く懸念、国際社会における動向など常に注視し、広告の健全な価値・魅力の創造と、生成AIの健全な社会実装における良き先行事例となるよう、この技術を活かしていく責務があります。