一般社団法人 日本広告業協会(理事長 成田純治・㈱博報堂 取締役相談役)主催による第48回「懸賞論文」は、2月28日、3月1日の本協会懸賞論文委員会の最終審査会において入賞・入選作品を選考し、3月14日開催の第310回理事会にて承認、決定した。
同賞は、協会会員社内における実務に根ざした主張や提言を広告業界に反映させるという趣旨で1971年に第1回の募集が開始され、今年度で48回を数える。
応募は、「論文」の部 課題「これからの広告人」に43編、「私の言いたいこと<一般部門> <新人部門>」の部に331編、計374編だった。厳正なる審査の結果、論文から金賞・銀賞・銅賞の3作品、「私の言いたいこと」からは入選7作品が選出された。

金賞を受賞した、池川健太氏(㈱博報堂)の作品『コミュニケーション・デザイナーからプロトタイパーへ-B to E領域における広告人のこれから-』は、広告主が今後「組織を活性化させるため従業員の柔軟性や創造性を高める(B to E (Employee)領域)」必要がある中、広告人は企画立案のプロセスで鍛えた「高速・大量にアイデアを可視化(プロトタイピング)する力」で支援できると説いた。
審査員からは「従来の広告ビジネスにとどまらない、広告人のスキルの生かし方を具体的に書かれている」「広告業界に限らず企業が抱える問題解決の糸口にもなり得る」として高い評価を得た。

なお表彰式は、5月31日に開催される2019年度定時総会・記念式典にて行う。
また、同時にJAAAレポート臨時増刊号『第48回懸賞論文 入賞・入選作品集』を発行する。

 

48回懸賞論文 入賞・入選者一覧

<「論文」課題:これからの広告人 >

金賞

・池川 健太(いけがわ けんた)
博報堂 第三クリエイティブ局インタラクティブデザイン部
『コミュニケーション・デザイナーからプロトタイパーへ
-B to E領域における広告人のこれから-』

銀賞

・竹内 好文(たけうち よしふみ)
電通 ソリューション開発センター
『《「欲望」の仕掛け人》から《「連帯」の仕掛け人》へ』

銅賞

・金丸 紀之(かねまる のりゆき)
博報堂 経理財務局
『“Ad”vance「前に進める」のが価値ある専門性 ~なぜ広告人は事業会社へ転じるのか?~』

 

<「私の言いたいこと」一般部門 >

第1テーマ 営業、アカウントマネジメント

・吉田 圭佑(よしだ けいすけ)
ADKマーケティング・ソリューションズ 第2アカウント・マネジメントセンター 第1アカウントマネジメント・ユニット第1アカウントグループ
『メジャーリーグにならう、営業人材配分の最適化 ~営業間FA制度導入の検討~』

第2テーマ メディア、メディアプランニング・開発

※該当なし

第3テーマ 戦略プランニング、プロモーション、PR

・岩井 雄大(いわい ゆうた)
電通 第1統合ソリューション局
『コンテンツが果たす役割が変わる中で、戦略プランナーの役割とは』

・山本 洋平(やまもと ようへい)
博報堂 第三プラニング局
『CXからC-BXへ。アイデンティティ消費が無関心の壁を壊していく。』

第4テーマ クリエイティブ、コミュニケーションデザイン

・山﨑 博司(やまざき ひろし)
博報堂 統合プラニング局
『社会におけるクリエイターの価値 ~4年にわたる教育コンテンツの実証実験を通して~』

第5テーマ テクノロジー、プラットフォーム、デジタルソリューション

※該当なし

第6テーマ 管理(人事、人材育成、総務、経理、システム、法務、広報、経営管理等)

・水溜 弥希(みずたまり みき)
朝日広告社 マーケティングデザイン局ストラテジックプランニング部
『経験知の共有による学びあい推進
~広告会社が社員の能力開発にワークショップを活用することへの考察~』

第7テーマ その他

※該当なし

<「私の言いたいこと」新人部門 >テーマ:自由

・植月ひかる(うえつき ひかる)
博報堂 統合プラニング局
『プランナーが取り組むべき“自己コンテンツ化”
―ゆうこすが教えてくれたプランナーの理想像』

・玉木 秀明(たまき ひであき)
博報堂DYメディアパートナーズ データビジネス開発局ビジネス開発部 ビジネスディベロップメントプランナー
『されど広告主はKPIと踊る』

以上(敬称略・順不同・役職は応募時点)